第39回オープンCAE勉強会@関西 開催レポ

7月11日土曜日に第39回オープンCAE勉強会が開始されました。

参加者5名で、また、会場が阪大ということもあり、勉強会が始まったころ、参加させていただいたときの雰囲気を思い出しました。

開幕はブックレビュー

オープンニングとして私のほうから勝手にブックレビューのコーナーをはじめました。今回は以下の本をご紹介しました。

流れの可視化入門(可視化情報学会)

Cython -Cとの融合によるPythonの高速化(Kurt W.smith、中田秀基、オライリージャパン)

知る、読む、使う!オープンソースライセンス(可知豊、達人出版会)

はじめてのReview(TechBooster)

この中で注目なのは、Cythonです。CythonはPythonの速度をC言語並?まで、向上させることが出来るそうです。速度向上のギミックとしては型指定があります。通常Pythonは動的型付けなので、型指定はいりませんが、コレが実行時の遅延の原因になりやすく、スクリプト言語のデメリットのひとつとも言われます。

Cythonではcdefで型指定を行うことで、動的型付けに伴う、型チェックの部分を取り除くことで高速化しています(cdefはCythonの機能の一つです)。日本語の情報も多く、Pythonを使われる方は要チェックです。

また、オープンソースライセンスの本はCC BYなので、著作権表示すれば商用利用、改変が可能です。ライセンスごとに特徴や利用形態によるライセンスの適用範囲が図示されており、非常にわかりやすいので、オープンソースライセンスの理解に悩まれている方は参考にされてはいかがでしょうか?

ちなみにReviewは書籍製作のために使用できるマークアップ言語です。IT系の電子書籍は多いですが、CAE系の電子書籍は少ないので、今こそオープンCAEの書籍を出すときではないでしょうか?

OpenFOAMとFOAM extendが統合?OpenFOAM Workshop参加報告

勉強会参加者の方からOpenFOAM Workshopの参加報告をいただけました。Workshop は21カ国から参加者が集まったようです。

気になったのはOpenFOAMとFOAM Extendが次のバージョンで統合されるという話です。会場からも「ホントか?」という声が出ていましたが、本当であれば大幅に機能が追加されることになります。

それとAjoint法を押していく動きがあるようです。こちらも注目でしょうか?

また、ご報告いただいた参加者の方がWorkshopで知り合った方と相変化についてのSIGを立ち上げられたとのことで、こちらはUnofficial OpenFOAM wikiで活動の状況が公開されるとのことです。

参加者からのブックレビューはまさかの紹介?

今回は参加者の方からもブックレビューをいただけました。しかし、持っている本は明らかに工学書ではない。ソフトカバーの表紙には女性キャラが描かれています。紹介者の方が掲げたその本は電子工作にのめりこむ女子大生の生活を描く「ハルロック(西餅)」でした。

CAE勉強会のおいて意外な本の登場でしたが、この書籍は私もおススメです。紹介された方は自身の漫画に対する気持ちなどを交えて語っていただけましたが、この書籍のおススメの点は「何かが作れそうな気がしてくる」ところです。

書籍に出てくる工作物は決して空想のものではなく、実際に作れそうに描かれており、各話ごとに展開されるストーリーと合わせて、自分でも作れそうに思えてきます。

勉強会の実験装置に電子工作が組み込まれているものは、実はこのコミックに影響を受けてたりします。全4巻ですが読みやすいのでおススメです。

Paraview Web + Amazon EC2でのsshの利用

前回ご発表いただきましたParaview WebとAmazon EC2の話題の続報です。今回はブラウザからアクセスする際にsshでトンネリングしてつないだという話でした。チュートリアル通りに初期設定をすると、ログインページにフリーアクセスできる状態だったそうで、セキュアじゃないないのが、いやだったとのこと。

コチラの方は次回はshefの話題をされそうです。shefも勉強会で話題がたまに出ます。サーバー管理とCAEは切っても切れない関係でしょうか。

 

今回は人数が少なかったですが、話題としては非常に楽しく、また、ためになる情報も聞けました。もっと情報を出せるように勤めていきますのでよろしくお願いします。

次回は8/22です。皆様のご参加をお待ちしております。

合わせてサマースクールの方もよろしくお願いします。

(ンマー:@mmer547)

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