DEXCS2016 for OpenFOAM環境構築(2)

mmer547です。

前回はDEXCSのダウンロードを行いました。

今回はダウンロードしたisoファイルを使って、VirtualBoxで仮想マシンの準備を行っていきます。

 

仮想マシンとは

例えるならパソコンの中にパソコンがあるという状態でしょうか。

自分のPC上に仮想的に動作するPC環境を作り上げ、操作できる仕組みです。

仮想的に作ったマシンですので、クラッシュしても本体に影響はなく、削除して再作成すればまた同じ環境を使えます。

その特性上、システム開発でのテスト環境の構築などにも用いられます。

VirutalBoxはWindows、Mac、Linuxで提供されているので、各OSでISOファイルは共通して使用できます。DEXCSがISOファイルで配布されているのは、このマルチプラットフォーム性を狙っているとも考えられます。

 

VirtualBoxのダウンロード

https://www.virtualbox.org/にアクセスします。

Fig.1に示すトップページから「Download VirtualBox~」をクリックします。

Fig.1 VirutalBoxサイト トップページ

ダウンロードのリンクが表示されるので、

使っているOSに合わせてインストーラをダウンロードします。

Fig.2 VirutalBoxのダウンロード

ダウンロードしたインストーラを実行して、VirtualBoxをインストールします。

インストールはNextをポチポチ押していくだけで完了します。

途中Fig.3のようなWarningが出ますが、これはインストール中にネットワークを一時的に切断すると言っているので、ファイルダウンロードなどネットワークを使っていないことを確認してYESをクリックしてください。

Fig.3 VirtualBoxインストール中のWarning

後はインストールを進めるだけです。また、インストールの途中でFig.4のように「このデバイスソフトウェアをインストールしますか?」と出てきますが、「”Oracle Corporation”からのソフトウェアを常に信頼する」にチェックを入れて、インストールをクリックします。(代わりに何度か出てくるこれをポチポチ毎回インストール押してもらってもOKです)

Fig.4 このデバイスソフトウェアをインストールしますか?

仮想マシンの設定

インスト―ルが終わったら、VirtualBoxを起動します。起動したらFig.5に示す「新規」ボタンをクリックします。

Fig.5 新規ボタン

すると「名前とオペレーティングシステム」というウインドウが立ち上がってくるので、「名前」は適当に入力、「タイプ」はLinuxに、「バージョン」はUbuntu(64bit)を選択して次へをクリックします。

Fig.6 名前とオペレーションシステム

次に「メモリーサイズ」の設定に移ります。ここでのメモリーサイズは、仮想マシンが使うメモリーサイズになります。もちろんメモリすべてを仮想マシンに割りあてると、VirtualBoxを実行している本体側のOSの挙動が遅くなりますので、PCに搭載されている総メモリーサイズとの兼ね合いでメモリサイズを決めていきます。

ここで緑のバーの領域がPCへの負荷が低いメモリーサイズの目安になっています。この緑のバーを参考に仮想マシンに割り当てるメモリーサイズを決めます。

サイズが決まったら次へをクリックします。

Fig.7 メモリ-サイズ

次に「ハードディスク」の作成に移ります。ここでは、仮想マシンが動作する仮想のハードディスクを新規に作成するとして、「仮想ハードディスクを作成する」にチェックを入れて作成をクリックします。

Fig.8 ハードディスク

次に「ハードディスクのファイルタイプ」を選択しますが、デフォルトのVDIでいいので次に行きます。

Fig.9 ハードディスクのファイルタイプ

今度は、「物理ハードディスクにあるストレージ」ということで、仮想ハードディスクの容量の確保の仕方を決めることができます。

「可変サイズ」は仮想マシン上でファイルの作成など仮想ハードディスクのデータが増えたときに仮想ハードディスクのファイルサイズを増やす方式です。

「固定サイズ」は仮想ハードディスク作成時に決められた領域を一気に確保する(設定した仮想ハードディスクの容量分のファイルを作成する)方式です。

固定サイズのほうがあらかじめ仮想ハードディスク領域を確保しているので、個人的にはこちらのほうがDEXCSでの計算が早いような気がしています。欠点としてはあまり大きな仮想ハードディスクのサイズを設定すると、一気に本体のHDDの用量を食ってします点です。

ここでは逐次、仮想ハードディスクのサイズを増やしていく「可変サイズ」を選択します。

Fig.10 物理ハードディスクにあるストレージ

次でようやく仮想マシンをインストールする仮想ハードディスクの容量を決めます。前設定で「可変サイズ」を選択している場合は、可変するハードディスク容量の上限となります。

仮想マシンハードディスクはDECSの動作だけなら30GBあればいいと思いますが、計算データが結構容量を食うので、その点を見積もって多めにしておきます。もちろん本体のHDDよりも多いサイズは確保できません。

仮想ハードディスクの容量が決まったら、作成をクリックします。

Fig.11 ファイルの場所とサイズ

すると、VirtualBox起動時の画面に戻りますが、最初に入力した名称で仮想マシンが登録されていることが確認できます。これで仮想マシンの準備が完了しました。

Fig.12 準備完了

次回は、DEXCSの仮想ハードディスクへのインストールを解説します。

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