速習!AsterStudy

AsterStudyの登場

Salome-Meca2017がダウンロードできるようになりましたが、今回のアップデートから大幅な機能変更がありました。

  • AsterStudyモジュールが追加
  • Asterモジュールがなくなった

これにより計算投入の仕方が大きく変わったので、流れをまとめました。なお、AsterStudyはLinuxの環境が日本語だとUnicodeDecodeErrorで動かないので実行する前に英語環境にしておくと問題なく進めます。

(追記)→@MAEDA_kengo様から回避方法を教えていただきました。コチラ

 

AsterStudyを使った計算の流れ

AsterStudyの起動

AsterStudyはこれまでのAsterモジュールの代わりの位置づけなので、メッシュまでは準備できている状態にします。

AsterStudyを起動するには下の画像のアイコンをクリックします(ドロップダウンリストで変更してもいいです)

AsterStudyを起動すると下の画像の画面になります。ここからが今回新規で操作していく部分になります。AsterStudyは大きく二つの画面からなり、左端の「Case View」「History View」のタブを切り替えてインプットの設定、計算を投入します。

 

Case Viewでのインプット定義

まずはインプットの設定をします。インプットの設定は「Case View」でやっていきます。最初にAsterStudyで計算の設定をするには下の画像の「Add Stage」アイコンでStageを追加します。

Add Stageを押すと下の画像のようにCase_1の下にStage_1が追加されます。このStage_1にこれまでEficasで設定していたコマンド追加していきます。Stage_1を選択した状態にするとツールバー上にある「Mesh」「Model Definition」などのドロップダウンリストが選択できるようになります。

ドロップダウンリストをクリックするとそれぞれの項目に関連するインプットコマンドが表示されます(AFFE_CHARA_ELEM、CALC_CHAMPとか)。これらをEficasの要領で選択し、データを設定していきます。各コマンドは選択後に設定用のウィンドウが表示されます。設定用ウィンドウでは赤いアスタリスクが必須設定箇所なので、その点に気を付けながらEficasと同じようにデータを定義していきます。

注意点として、これまでAsterモジュールでWizardとして設定した項目のコマンドだけ、表示の名称が異なっているということが挙げられます。マウスオーバーすれば本来のコマンドが表示されますが、一周迷ってしまいます。

 

(左:画面上の表示 → 右:commファイルでの名称)

【Mesh】

Read  a mesh → LIRE_MAILLAGE

Modify a mesh → MODI_MAILLAGE

【Model Definition】

Assign finite element → AFFE_MODELE

【Material】

Assign a material → AFFE_MATERIAU

Define a material → DEFI_MATERIAU

【Function and Lists】

Define function → DEFI_FONCTION

【BC and Load】

Assign mechanical load →AFFE_CHAR_MECA

Assign thermal load → AFFE_CHAR_THER

Assign variable thermal load →AFFE_CHAR_THER_F

【Analysis】

Static mechanical analysis →MECA_STATIQUE

Linear thermal analysis → THER_LINEAIRE

【Output】

Set output results → IMPR_RESU

 

すべて設定した後の画面が下の画像になります。なんとなくEficasのツリーウインドウみたいになっています。ちなみにAsterStudyのツリーウィンドウで赤字になっているところは設定不備があるところですので、見直してください。設定が終了した時点でデータを保存します(hdf)。保存したところにAsterStudyの計算フォルダが作成されます。

 

History Viewでの計算実行

「Case View」で設定が終わったら、後は計算実行です。計算実行は「History View」で行います。「History View」を開くとCase_1、その下にStage_1が示されてて、赤丸の中に白い四角形があるアイコンが表示されています。これをクリックします。

クリックすると下の画面のように緑丸に+が入ったアイコンに代わります。この状態で画面下部のRubボタンをクリックすると計算条件を設定るウィンドウが出ます。

計算実行時には下図のような、ASTKのGUI右側を切り出したようなメモリやらの設定画面が出てきます。この部分は適宜変更してRunボタンをクリックすると計算実行されます。

計算に成功すると下図のように「RunCase_1」というのと緑丸が出ます。これが赤丸だと計算に失敗しています。

 

ParaVisでのポスト処理(これまでと同じ)

後はParaVisで計算結果をポスト処理すればいいだけです。

 

まとめ

個人的には少しイメージが異なる部分もありましたが、これまでのAsterモジュールと異なり、ほぼすべての機能を設定できそうですので、Eficas、ASTKと画面を順番に移動する必要はなくなりました。

また、シンタックスチェックの強化と必須キーワード表示もわかりやすくなっているので、自習するには意外とこちらのほうがいいかもしれません。

ただ、インプットのキーワードを覚える必要性はなくなっていないので、その辺りはこれまでの資料も活用できそうです。

9/9の勉強会でミニハンズオンでもやってみようかと思います。

それでは。

(9/2 21:35追記)

Githubにこの記事で使ったAsterStudyのファイル一式を置きました。hdfファイルをSalome-Mecaで読めば設定を参考にしてもらえるかと。読み込めないとかあったらご連絡ください。

https://github.com/OpenCAE-Local-User-Group-at-Kansai/Salome-Meca_Sample_Cases

This Post Writtien by @mmer547

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